パノラマ寓話

恣意セシル 文藝活動報告サイト

ぼくたち以外の輝くものはもってないけど

   

埋まらない
何ひとつ 光り輝くもので埋められない
絶望的な暗闇だけが傲慢な息を吐いている

すべてに平等に朝が来て
眩しくあたたかいものに照らされるなんて
そんなのは嘘だろう

ぼくはこんなにも地面を這い蹲っている
届かない無慈悲な空を憎んでいる

(けれど進めたなら 這っても歩いても同じだよ)
(憎んでいることと愛していることも同じだよ)

光あれ と 叫んだその唇は
深い寂しさに震えていたかもしれない
空を指し 地を示したその指先は
本当は何か 確かなものを握っていたかったのかもしれない

ぼくたちはぼくたち以外の輝くものは持ってないけど
それ以外の輝きは紛い物だと
嘘で燻され 何も反射しないよと
ここにぬくもりがあればそれでいいと笑える

ぼくたちは辿り着いたよ
今 初めて朝の訪れを信じられたよ

絶望的な暗闇の底 輝く星が息を潜めたのを 見た

 - poem