パノラマ寓話

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さまよう

   

ミルク色の霧の中
手探りで僕は
かみさまを探している

自分の指先も見えない濃霧に
体中がびしょびしょで凍えてる
震えるからだがこれからの道行きを拒むけど
どうしても僕は
貴方を見つけなくてはいけないんだ

生きる意味とか
優しさだとか希望だとか
そんなものはね そこらじゅうに転がってるよ
いくらでも好きなのを拾ったらいい
だけどそんなもので魂は燃えない
誰の口にも上る「信じること」「愛すること」が
この世界のどこにもなくて

知らぬ間に僕は海に潜り
果てのない世界をたださまよっていた
かみさま 貴方なら知っているでしょう
僕の魂を燃やす火種をください

どんなに傷ついても
どれほど疲れ果てたとしても
僕は絶対に 貴方の許へ辿り着いてみせる

 - poem