パノラマ寓話

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祈りを殺せ

   

祈る形に組んだ手の中に
神様なんて宿らない

僅かな救いを奪い合う世界
わずかな優しさを喰い潰す時代
灼き尽くすような快楽に逃げて
焦げ付くような焦燥から目を背けている

そんなツギハギだらけの希望握ってたって
何も助けてくれやしないだろう
悪意は慈しみの顔をしてやって来るよ
このままじゃいつか
君はこの体温さえ疑うんだ

戦って 戦って
勝ち抜いて 駆け抜けて
震える声が傷んでも
どうしようもなく生きて それしかないから
生き延びるより生き抜きたいよ

傷ついて 壊れて
諦めないで 声をあげるんだ
意思だけがすべての源
救いも希望もその副産物でしかないのなら
抱きしめている君の温度を僕は信じる
どんな敵意が降り注いでも
君だけはどこまでだって 連れて往くんだ

 - poem